T型ブロック ハイティーウォール

ハイティーウォール施工事例

構成標準図
L型擁壁に代表される片持ちばり式擁壁は、構造の単純性や汎用性に優れ、広く利用されています。プレキャスト製品における片持ちばり式擁壁は、高さ5m程度までは一体で製造・施工することが可能です。しかし、それ以上の擁壁高になると、運搬上の制限から、全てを現場打ちコンクリートで構築するか、分割された部材を現場で構築するかの選択が求められます。
ハイティーウォールは、分割が必要な高さの片持ちばり式擁壁に対し、プレキャストの優位性を活かしながら経済性を確保することを目的として開発されました。
ハイティーウォールは、片持ちばり式擁壁のたて壁部をプレキャスト部材としました。形状が異なるプレキャスト部材を組み合わせることで、土圧力などの外力に対し、無駄のない最適な断面形状とすることができます。また、現場施工では、たて壁部の型枠が不要であるとともに、現場打ちコンクリート擁壁に比べてコンクリート工事量を縮小できるため、工期の短縮や省力化を図ることができます。

ハイティーウォール部材形状図(3型)
- 控え壁長さの異なるB~Eタイプ部材を積み上げることで、経済的な擁壁が構築できます。
- 部材の前壁幅が異なる2種類(2m,3m)を組合せることで、自由な割付ができます。
- 天端調整型部材(高さ1.5m)を斜切り加工することで、縦断勾配に対応できます。
- 部材の前壁厚が全タイプとも同一であり、背面側からの面合わせが容易です。
- 擁壁の構築に「ブロック工」などの特殊作業員を必要としません。
- 部材前壁に設けられたスリットにより、擁壁背面の水を速やかに排出できます。
- 部材は「縦積み」「布積み」のいずれも可能であり、平面線形や折れ角にも対応できます。
- 部材前壁に陰影模様を施すことで周囲の景観に配慮することができます。
▲ 上へ戻る

実大載荷試験供試体(H=12.4m)
ハイティーウォールが現場打ちコンクリート擁壁と同等の構造性能を有することを確認するため、擁壁高12.4m(たて壁高11.0m)の実大載荷試験を実施しました。
プレキャスト擁壁の実大載荷試験では、これまで類を見ない高さであったため、常時荷重や地震時荷重(kh=0.15,0.24)に加え、終局荷重まで載荷し、実際の破壊状態を確認しました。
荷重に対する変位や、鉄筋のひずみ、「ハイティーウォール」部材に発生したひび割れなどを計測した結果、構造性能に問題がないことが確認されました。

加圧状況
荷重計測
ひび割れ確認状況
▲ 上へ戻る
ハイティーウォールは、現場打ち鉄筋コンクリート擁壁と比較し、全体工期を約60%に、壁体工期を約50%に短縮することが可能です。

平面線形への対応

建設イメージ
ハイティーウォールは、その形状特性を活かし平面線形に柔軟に対応します。
| 各タイプの敷設最小半径 | ||||
| タイプ | B | C | D | E |
| 2型 | 2.0 m | 3.5 m | 5.0 m | 7.0 m |
| 3型 | 3.0 m | 5.5 m | 7.5 m | 10.5 m |

凹面対応:R=26m
凸面対応:R=23.5m
折れ線対応
縦断線形への対応
縦断線形への対応は、BTタイプ(天端調整タイプ)を使用します。

天端斜切(正面)
天端斜切(背面)
施工状況
▲ 上へ戻る
ハイティーウォールの壁面には陰影模様が施されています(特許第3927868号)。施工後2~5年を経過した実構造物を目視調査した結果、景観に配慮されていることが確認されました。

宅地部
住宅街道路部
沿岸部

建設技術審査証明書(第0703号)
ハイティーウォールは、現場打ちと同等の構造性能を有しながら、工期短縮や施工性・景観性に寄与できる擁壁として、建設技術審査証明(建技審証第0703号)を取得しました。




