Prestressed Concrete PC工事事業について

プレストレストコンクリート橋梁の設計・製造・施工の先進企業である昭和コンクリート工業は、国土交通省や東・中・西日本高速道路株式会社をはじめ各地方自治体、民間に至るまで、各種のPC橋梁上部工の工事に従事してきました。工場製品を使う形式の橋梁から、中央支間長200m級の現場打の橋梁まで全国で約8,000橋の施工をしてきました。橋梁工事では不可欠な架設機材の整備・出荷する機材センターを所有し、それらの機材を自社で賄っています。近年はこれまで養ってきたPCタンクなどの貯水施設、覆道や洞門と呼ばれるシェッドの防災施設工事など橋梁以外の技術を活かし、上部工以外の分野にもいても、大型PCa部材の採用、施工現場での工期短縮・省人化にも取り組んでいます。
近年ICTの活用が求められる中、i-Constructionの取り組みが本格的にスタートし、設計・施工にCIMを採用したり3次元モデルによる立体的な確認をしています。UAVやTLSなどを積極的に取り入れながら、更なる現場の生産性向上を図っています。
※写真は、
愛媛県上島町の生名島と佐島との間に架かる「生名橋」になります。

 

PCとは

Prestressed Concrete(プレストレストコンクリート)の略称で、Pre「あらかじめ」、Stress「応力」、を与えたコンクリートのことです。コンクリートの圧縮に強いという長所を生かし、プレストレスによりコンクリートに圧縮力を加えることでにより、引っ張りに弱いというコンクリートの弱点を克服しています。

コンクリートの性質

無筋コンクリート

   無筋コンクリートは引っ張る力に弱く、圧縮に耐えられる力の1/10程度しかありません。
   そのため、大きな引張力が作用すると、容易に破壊します。

鉄筋コンクリート(RC)

鉄筋コンクリート(RC)は、引っ張られる側に鉄筋配置することで補強します。大きな引張力が働くとひび割れが発生するものの、鉄筋により破壊までは至りません。しかし、荷重が除荷されてもひび割れは閉じません。結果的にひび割れは鉄筋の腐食の原因になり、部材の耐力・耐久性を著しく低下させます。

プレストレストコンクリート(PC)

プレストレストコンクリートは、PC鋼材を用いてプレストレスを与えます。PC鋼材を引っ張った状態で固定すると戻ろう(縮もう)としてコンクリートに圧縮力を与えます。載荷された荷重とプレストレスとのバランスで、下面は圧縮状態が維持されるため、ひび割れは発生しません。載荷によりコンクリート部材に発生したたわみは、除荷されれば復元力を伴って元に戻ろうとします。

プレストレスの与え方

プレテンション方式

コンクリート打設前にPC鋼材を引っ張る方法が「プレテンション方式」です。

PC鋼材を固定する定着具が不要で、PC鋼材とコンクリートとの付着力により部材にプレストレスを与えます。一般的には、専用工場でPC鋼材を引っ張った状態で型枠・鉄筋を組み立ててコンクリートを打設。コンクリート硬化後にPC鋼材を緩めて桁端部で切断します。短い部材なら1回の組立で複数部材の製作が可能です。

ポストテンション方式

コンクリート打設・硬化後にPC鋼材を配置して引っ張る方法が「ポストテンション方式」です。

PC鋼材を固定する定着具を必要とし、それらを介して部材にプレストレスを与えます。(定着具は、PC鋼材の定着方法・種類により異なる。)PC鋼材を配置するためのダクトを据え置き、緊張後にグラウト(セメント系モルタル)を充填します。

大型プレキャスト部材の場合、長さや重量に関する運搬時の制限オーバーや現場の施工条件適用のため、分割された複数のプレキャスト部材を現場で繋げてプレストレスを導入し1部材にすることもあります。

PC工事事業

現場打のPC床版を施工しました。愛知県です。

PC工事事業

滋賀県のバイパス路線を施工しました。

PC工事事業

R=650の4径間中空床版橋です。

PC工事事業

929mの長大橋です。熊本にあります。

PC工事事業

R=98mの3径間Tラーメンの箱桁橋です。岐阜にあります。

PC工事事業

R=60の特徴あるTラーメンの箱桁橋です。

PC工事事業

PC床版の施工です。約900mの延長を施工しました。

PC工事事業

88.5mの3径間の中空床版橋です。

PC工事事業

東北で施工したラーメン橋です。景観がいいです。

PC工事事業

人工地盤の主部材の組立状況です。津波対策の避難施設としても使用します。

PC工事事業

名二環(名古屋)のPC床版です。開通しています。

PC工事事業

シェルター一体型の橋梁です。北陸新幹線で施工しています。

DCP PHOTO

DXへの取り組み事例

カメレオンコードの活用
カメレオンコードを製品(写真はPC床版)に貼付け、搬入・据付情報の管理をします。また、製品の出来形・品質管理・(緊張計算書、緊張管理表)、打設日等をクラウド管理し、いつでも管理値をペーパーレスにて確認できます。

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自動追尾測量機等の活用
自動追尾測量が可能システムを4年前から活用しています。写真は、女性職員が一人で出来形測量している状況です。座標データや図面をスマートフォン端末で確認しながら進めています。

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足場支保工等で3D化による確認
近年3DCADの活用が顕著に増えています。縦断・横断・曲線等の対して3Dによるモデル化して施工性の確認をしています。現場作業員にも指示しやすく手戻りなく施工が進められます。

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